2025年06月19日

6月の畑と鬼無里への旅 blog.7

 はや6月も半ば。1年の半分が過ぎようとしている。最近は畑に追われて、というより雑草に追われてアップアップ状態だけれど、野菜の収穫がそれなりで嬉しい。初めて作った春蒔き大根が思わぬ出来で、家族、ご近所、スタッフにも分けられた。玉ねぎ450本はピンポン玉くらいの大きさから腰のしっかり張った大玉までずらりと軒に吊るした。これは娘や息子家族の分を含む1年分だ。キャベツ、ブロッコリーもトンネルカバーをして育てると虫の侵入を最小限に防げて良い出来!(^^)! ただ、ジャガイモだけは種芋を植える時期に用が重なり植えそびれた。よそ様の畑で、薄紫のきれいな花を咲かせる頃、うちはやっと植付け。まあいいや。ジャガイモは春植え、秋植えの二度適時があって二度芋とも呼ばれる芋やから何とかなるでしょ と気にしないことに。

 そして夏野菜。胡瓜は種を蒔いても蒔いても芽が出たと思うと双葉のうちに虫か乾燥かで立ち消える。仕方がないので苗を買う。茄子、ピーマン、トマトも苗を買い、元気に生育中。ちょっと畑へ入れない日が続くと、トマトは脇芽が伸びてカオスに。そして、そろそろキュウリやトマトにはカラス対策の網掛けをしなければ。手を抜くと手当たり次第、いや口当たり次第に傷つけ食べて残骸を畝間に放置する。

 今週は意外に晴天が続きそうだから、ジャンボニンニクの収穫も始めなければ。元気にジャンボに育ちました。掘り上げは力仕事なので、男性スタッフや神保社長も奮闘予定。昨年もジャンボにんにくをブログに取り上げています。         

「ジャンボニンニク」blog.3 | EGサイクル | 低アレルギーな鹿肉を使用したドッグフード「鹿の匠 丹波」 ぜひワンちゃんにも適量を守って与えてあげてください。

ワンちゃんの鹿シチュー用のサツマイモやカボチャも勢いを増して生育中。

そんな畑の隅に夫は行者ニンニクを栽培するのだと苗を取り寄せた。黒豆の播種も急がねば・・・夏に向かう畑は慌ただしい。

 もう1ヶ月が過ぎたのだけど、加入している「丹波自然友の会」で5月初旬に信州鬼無里へバス旅行。奥裾花渓谷に水芭蕉を訪ねた。

 信州は30年以上前に短歌の仲間と一度訪れただけ。季節は秋だった。信州在の歌人、斎藤史が詠んだ大作「修那羅峠」のその場所へ行ってみようと女性5人勇んで出かけた。東筑摩郡坂井村と小県青木村を分かつ峠。高い標高と澄んだ空気が心に残っている。

 今回は初夏の信州。午前8:00丹波氷上インターから舞鶴若狭道、北陸道、国道148号と走り継ぎ16:00鬼無里ふるさと資料館着。道中、車窓から望む残雪の立山連峰、白馬連峰の息をのむほどに美しい景色に釘付け。

山に詳しい会員が「あれが立山、白馬に槍に・・・」と都度教えてくれるのだけれど、うんうんと頷くだけで、実はどれが槍やら白馬やらわからぬままにバスは急斜面を登ったり下りたり。けれども丹波では絶対に見られない残雪の連峰の圧倒的な姿に言葉もない。

車中、糸魚川・静岡中央構造線から柏崎・千葉構造線のフォッサマグナについて今回の参加者中最年長88歳の樋口先生のお話があった。樋口先生は母校柏原高校で地学を教えておられた。ワンゲルの顧問でもあった精悍な青年教師に、苦手でたまらない地学を教わった私。あとで挨拶をすると「いやいや、昔の話は私もはずかしい」と笑われた。でも、なんてお元気なのか。

その夜は「鬼無里の湯」泊。疲れた身体にビールが美味しい!翌朝、朝食までにお部屋の人らと少し散歩。-1.5℃、一面の霜。雪も残っている。なのに桜や菜の花が咲いている。足もとには蕗の薹、水辺にはこごみ。

朝食後、バスに乗りいよいよ奥裾花自然園へ。天気は快晴。水芭蕉はちょうど咲き始めた頃とか。バス駐車場で下車。ここから自然園の入口まで歩く組とシャトルバスに乗る組とに分かれる。「上りはきついから慣れない人はどうぞシャトルバスに乗って」と言われたのに初めての私は徒歩を選ぶ。歩き始めてすぐに息があがり後悔。あっという間にしんがりになり「置いて行かんといて」と念じながら歩く。ベテランが時々振り返り気にかけてくれているのがひしひしとわかる。シャトルバスがサーッと走り去る。トホホの光景だが徐々に足が馴れてきて、ブナの新緑、オオヤマザクラの満開など見ながらクマ鈴鳴らして歩く人の後について行く。こんな時に熊に出くわしても逃げも隠れもできないなと思いながら歩くのも可笑しく楽しい。

歩くこと40分余り、やっと自然園入口に到着。標高1240m。雪の地面と満開のオオヤマザクラが待っていた。入口からは雪道となり、転ばないよう、滑らないよう注意して順路を辿る。すると、見えてきた。白い花の群落が。まだ咲き初めだそうで花数は多くはないけど雪消の水にポツポツ浮かび夢のような景色だ。ブナの木々の間から見えている白馬連峰。

快晴の空に白馬の稜線やことほぎたきよ喜寿なるからだ

ともかくも生まれて初めてトレッキングシューズなるものを履き、目的地へ辿り着いた。心も身体もスカッとした。