2022年09月16日

■お別れのはなし【小野池ペット栄養管理士】vol.25

今回のブログは、私のお別れの話を少しさせて頂きたいと思います。

日中はまだまだ夏をなごり惜しむかのように、太陽の日差しが頑張って照り付けようとしている日もありますが、私の好きな彼岸花が咲いていたので、やはり秋になったのは間違えなさそうです。

彼岸花が好きなのは、「マナティ」という名前の黒い犬に、大変似合っていた赤い花だったからです。その犬が虹の橋を渡ったのが偶然にも9月15日のお彼岸で、彼岸花が河原に満開に咲いていた日でした。ジャーマン・シェパードとラブラドール・レトリーバーの雑種で12歳でした。

あれから11年が経ちました。当時、6歳だったブリタニー・スパニエルの「ゴウ」という犬が、9月13日に虹の橋を渡りました。ゴウの正式な名前は「ゴンドウ」と言います。名前の由来は、ゴンドウクジラから付けました。水族館でひと際無駄に元気なジャンプをして水しぶきをまき散らしていた小柄なゴンドウクジラが、ゴウにそっくりでした。

ゴウが6月中旬に骨折をしてしまい、高齢のために手術はせず、3本脚で車いすも使いながらの生活を選びました。ただの骨折だと思っていたので、日々のリハビリもしながら、ゴウは美味しい鹿肉をたくさん食べてくれました。でも、骨折した近くの大腿部は固く腫れていました。

骨折から1か月を過ぎたころから、あまり起き上がらなくなり、容態が急変したので、急いで動物病院へ連れて行き、レントゲンを撮りました。よく見ると骨折した骨の周りがゴツゴツ、ギザギザして、他の場所のように滑らかではありませんでした。

骨折当初のレントゲンも再度確認すると、今回ほどではありませんが、やはりギザギザしていました。「これは骨の悪性腫瘍かも知れない」と獣医師から言われました。

ゴウは、脚が悪くなってから、時々、そうとう暴れていました。横になった状態で手足をバタバタさせて、身体を引きずりながら移動させ、どんなに撫でても止めてはくれません。暴れすぎて、グッタリしてしまうこともありました。結局、骨折は骨肉腫が原因のようで、そうとう痛かったと思われます。本当に2か月以上の間、よく頑張ってくれました。

私はペットに海棲哺乳類の名前を付けてきました。単に好きだからです。そして、海の哺乳類と生活してみたいという、願いを込めています。

幼少で亡くなってしまった猫のスナメリ、大型犬のマナティ、容姿が私好みの猫のジュゴン、ジュゴンに顔の模様がそっくりなベルーガ、そしてゴウちゃんも、みんなそうですが、私に多くの学びと愛をくれました。

裏切りの無い、無償の愛は何よりも強い絆と信頼関係が生まれ、どんな時も一緒に居れば不安なく、むしろ安心出来ました。動物を飼うという事は、看取りまで含めてですから、お互い辛い看病生活でも、生前の良かった事の方があまりにも多くて頑張れました。

この辛い日がいつか来るのは想定内ですが、避けられない、避けてはいけない経験をまた一つ終える事が出来ました。伴に暮らしてきた動物達にとっては、何かと至らない飼い主だったことでしょう。いつもお詫びの気持ちでいっぱいになります。そして、私の所に来てくれたことに感謝をしています。

ゴウは、私の救助犬育成やいろいろな訓練に付き合ってくれて、しかも全力で楽しんでくれていました。食餌のことを勉強して実践すると、全力で美味しそうに食べてくれていました。ゴウは生後6か月くらいから、生食で鹿肉も食べていました。17歳まで元気で生きてこられたのも、食餌や運動が適切だったと思います。

ゴウは元気で性格も穏やかに育ってくれたことが嬉しくて、維持しようと訓練や勉強を熱心にやってこられた様に思います。訓練合宿など、旅行する機会もたくさん与えてくれて、多くの人とのご縁につながりました。

ゴウとの別れは悲しいのですが、終生看取りまで出来たことに安堵しています。生前、ゴウを可愛がってくれた方、ありがとうございました。

9月14日が父の四十九日だったのですが、今年はお別れが続き寂しい秋を迎えました。

Integrative Animals Wellness Advisor/ナチュラル・ペットケアアドバイザー/ペット栄養管理士 小野池 智香 注)無断転記・無断転用禁止。この内容を個人のペットの食餌作り以外に使用することはご遠慮ください。

【鹿の匠 丹波】では小野池ペット栄養管理士にご協力いただいております。
小野池智香

ペット栄養管理士 小野池 智香

愛玩動物飼養管理士1級 / 株式会社LIKE TODO JAPAN製薬 代表取締役 / 神奈川県未病産業研究会会員 / 日本乳酸菌学会会員 / 日本食品免疫学会会員 / フードメディシンネットワーク会員 / バッチ財団登録プラクティショナー(BFRP)