2022年04月13日

ペットのための医食同源の食材に出会う【小野池ペット栄養管理士】VOL.22

もう桜の見頃は終わり、新緑の春の芽吹きが眩しい季節になりました。
新緑のパワー溢れるこの季節、私はこの3年間、東洋医学を学ぶために通った学校を卒業しました。
東洋医学の知識を身に付けた私にとっては、人生の第3章がはじまりました。

ペット栄養管理士として生食や手作り食をおすすめして25年以上になり、いろいろな角度から代替医療や補完医療を学び、ホリステックな考え方が私の根っことして、ブレないものになって長いこと経ちます。
ですが、その道のりは平坦でも真っすぐでも無かったです。
ただ、感覚的には、今とは変わらない物差しが有ったのは確かです。

25年前、私は愛犬に最も良い加工フードを与えたいと探しまわっていました。
いわゆる「フードジプシー」ですね。
良いフードがないかとペットフードについて調べていくと、ドライフードの問題点、生肉や生骨の必要性、安全性、情緒への影響など、健康に育てるためにはただある情報を鵜呑みにしてはいけないということを知りました。
「この世の中に売られている最も良い加工フード」という考え方をしている限り、犬や猫にとって良い食餌は手に入らないという結論に達しました。
そして、簡単ではありませんでしたが、加工フードを食餌の選択肢から外すことが出来てからは、生食の情報のみならず、ペットの健康に関するあらゆる統合医療の情報を自然と得られる環境になりました。

食餌の中で特に重要なのは、1回に与えるタンパク源(肉)を1種類にすること、同種の骨と内臓、トライプ等の消化途中の発酵した植物を与えること、すなわち、まるっと「ホール」という考え方です。

そして、誕生した商品が「鹿まるごと1頭」(現在のカタログの「鹿一頭パック」)です。
ずっと探していた理想的な素晴らしい構成だと自負しています。
これもひとえに前川社長(現会長)、悦子さんご夫婦が、私の意見に耳を傾けてくださったことに外なりません。
トライプの臭いを克服してくださり、商品化が日本で出来たなんて夢のようです!
当時、我が家にカットされた肉や骨、内臓、小分けに袋に入った鹿の胃の内容物が段ボール箱で届いた時、なんと幸せな気持ちになったことか!
今もその感情(嬉しい)は再現され、感謝の気持ちで満たされます。
私は箱を開けて驚きました。なんと丁寧に作ってくれたと感動しました。

当時、私の知っている生食の世界では、肉は塊のまま、内臓もぶつ切り、骨はせいぜい20~30㎝くらいにカットされ、胃の内容物は胃袋ごと、そんなのでも自分の与えたいものが手に入るならと喜んでいました。
海外の先生方もセミナーで自国の様子を話してくれますが、たいていは牧場に行って肉や骨、胃の内容物を用意したドラム缶に入れてトラックで持ち帰り、自分の犬や猫に与えているという感じでした。
都会のニューヨークなどでは、スーパーで煮込み料理用に売られている内容物入りの牛の胃を買ってきて、犬や猫に与えているという話でした。
私は「あー日本でもスーパーに有ったらいいのになぁ…」と思ったものでした。

そして、「鹿まるごと1頭」の試作が始まったのがちょうど10年前です。


写真の箱から出した商品は10回ほど試作した時の状態です。
最初はルカ(猫)がかじっている胃袋に中身が入ったまま送られてきました。
我が家の犬と猫はそれを喜んで頬張っていました。


実は、今の商品というのは当時の私が感動した試作より、なんと数十倍も細やかな改善がされているのです。
今はこの細やかな商品が当たり前に思ってしまうことがありますが、何度も何度も改良を重ねた結果の商品なのです。
EGサイクルと出会えて本当に幸せです。

自分がずっとずっと叶えたいと思っていた理想的な原料を見事に形にしてくれた唯一の会社だと思います。
それは、安全な原料の調達、衛生的なカットなどの加工や調理方法や時間、冷凍温度、おやつだったら乾燥温度など、全て含めてです。
そして、扱っている肉が鹿というのも最高です。
鹿肉は部位にかかわらず、中国では全ての部位が漢方薬辞典に載っているほどです。
五臓を強め、疲労回復、強精、胃腸機能促進、温・補薬として、腰膝の虚弱、慢性病の虚損等に用いられています。
まさに「医食同源」の食材なので、いろいろあるお肉の中でも特におすすめです。
鹿肉には他の肉にはないDHAが含まれ、弱った体を丈夫にしてくれる肉といえます。
更に、家畜ではなく野生、野草や薬草を主に食している地域の鹿であるなど、動物達を健康にする食材として申し分ないものです。

獣医師からは、治療が必要な犬や猫に鹿肉を食べさせると回復が早いと言われ、早く多くの犬や猫の日常的な食餌になるようにと周知してきました。
私の愛犬「ゴウ」も生後5か月から鹿肉を中心とした生食で育ち、今年の夏の誕生日を迎えると17才です。
鹿肉を食べさせ続けていると、体臭が少ない、目や被毛の輝きある、歯がキレイなど、実感できますが、特に年齢を重ねた時にその違いを感じて頂けると思います。

おわり

Integrative Animals Wellness Advisor/ナチュラル・ペットケアアドバイザー/ペット栄養管理士
「文責・小野池」
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「鹿の匠 丹波」では、豊かな自然で育った日本鹿を使用したヘルシーなドッグフードを製造・販売しております。
鹿肉は低アレルギー食材ですので、愛犬の健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
日本鹿100%の原材料をオリジナル「新風乾」製法で仕上げ、旨みや栄養をそのままに。
鹿骨やトライプ、内臓などを商品化し、日本鹿の有効活用にも取り組んでおります。
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【鹿の匠 丹波】では小野池ペット栄養管理士にご協力いただいております。
小野池智香

ペット栄養管理士 小野池 智香

愛玩動物飼養管理士1級 / 株式会社LIKE TODO JAPAN製薬 代表取締役 / 神奈川県未病産業研究会会員 / 日本乳酸菌学会会員 / 日本食品免疫学会会員 / フードメディシンネットワーク会員 / バッチ財団登録プラクティショナー(BFRP)