2018年11月02日

■ヒトとペット「腸のお話」【小野池ペット栄養管理士】vol.10

今回は健康の源、腸の話です。

腸は、全身の免疫をつかさどると言われています。腸を健康にすると、全ての病気が治るほど大切なのは皆さんもお聞きになったことがあるかも知れませんね。実は同じ腸と申しましても、人間と犬や猫の身体の作りは違い、腸内の様子もだいぶ違うようです。

人間と動物が同じサプリメントやヨーグルトを与えても良いのかについてお答えします。どうしてかと申しますと、人間の腸内の有用微生物は「ビフィズス菌」です。人間の場合は「ビフィズス菌」を増やすと、とっても腸内の環境が良くなります。

一方で、犬や猫、その他の大半の動物の多くの腸内には「桿菌」が住んでいます。いわゆる納豆菌とも言われ、また強い菌の種類のものは土壌菌として知られています。動物達は土を食べたりして、「桿菌」を体内へ取り込み、増やすと、腸内環境が良くなるということです。犬などの腸内フローラは人間よりもシンプルなようで、健康体でも菌数は少なめです。

そして、人間も動物も小腸には主に酸素を好む菌が多く、大腸には大腸菌など酸素を好まない菌が生息しています。大腸に比べ小腸には菌が生息し難いのは、食べ物の通過速度が速いことや胆汁酸の濃度が高いことなどに関係しているようです。その理由は、身体に害のある菌(病原菌など)の定着を防ぐことにあります。粘膜上皮に住む良い菌は、悪い菌への栄養源を少ない状態にしておくことが仕事です。

また、酸素を減らし、抗菌性物質を産生することもしてくれる免疫系に必要なのが腸内細菌です。となると、「乳酸菌」や「ビフィズス菌」「桿菌」を摂るのが良いということになりますが、その前に一番重要なことがあります。それは、腸の環境改善です。特に腸の炎症に対して良い作用をもたらず「食物繊維」と「多価不飽和脂肪酸」を与え、そして腸の受け入れが整ってから「乳酸菌」や「ビフィズス菌」「桿菌」を摂るようにしてください。人間は「ビフィズス菌」を多めに、動物達は「桿菌」をメインに摂ることが良いのではないかと思います。人間の場合、ビフィズス菌入りヨーグルトやサプリメントがありますね。

また、反芻動物(草食動物)の胃袋の中に居る細菌類は「桿菌」などを中心に「乳酸菌」など、犬や猫、肉食動物に必要な消化を助ける酵素とバクテリアがたくさん含まれています。胃袋の中身を欲するのは、健康を保つために自然のことなのです。ヨーグルトを加熱しないのと同様に、生のままのグリーントライプ(中身)を犬や猫の健康維持に与えてください。お腹を壊しやすい子が良くなったり、便秘の子が改善したり、整腸作用に欠かせません。ぜひ、市販フード、手作りフードだけでは不足してしまう栄養バランスも補ってください。

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小野池智香

ペット栄養管理士 小野池 智香

愛玩動物飼養管理士1級 / 株式会社LIKE TODO JAPAN製薬 代表取締役 / 神奈川県未病産業研究会会員 / 日本乳酸菌学会会員 / 日本食品免疫学会会員 / フードメディシンネットワーク会員 / バッチ財団登録プラクティショナー(BFRP)