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■たった20頁のガイドライン【小野池ペット栄養管理士】

10月号の「日本ペット栄養学会誌」に「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(発行:環境省)が同封されていました。以前からガイドラインはありますが、2018年8月に第三版が9年ぶりに改訂されたので、その内容をお伝えします。

ペット(愛玩動物)や動物愛護に係るのは、環境省、厚生労働省、農林水産省、内閣府といくつもの省にまたがって法律があります。どの視点(人間の健康? 動物の命? 自然環境?)から守るべき事項かにより、管轄が違うということです。最新の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」の内容を見ますと、基本的には変わっていませんが、残念なことがありました。

「手作りフード」という言葉が削除されていました。

これは解釈にもよるのかと、はじめはウェットフードという言葉に置き換えられ、缶詰やレトルトフード、 手作りフードを含めているのかとも思いましたが、明らかに「市販のペットフード」がペットのご飯という位置づけに変わってしまいました。この観点から「手作りフードは利点もありますが、十分な知識が必要です」とした上で、「~ 犬や猫の栄養バランスや必要量、与えてはいけない食材などを理解した上で、チャレンジしてみてください。どのようなレシピにするかなど、専門家に相談するのもよいでしょう。」と書かれています。前の第二版では「手作りフードについて」1ページありましたが、その1ページが丸ごと削除され、「手作りフードの利点と注意点」に書かれていた生肉の危険性だけが、注意が必要な食材として残りました。

これまでの経験から、缶詰やレトルトフードと、手作りフードは明らかに違います。加熱度合いからも推測できる通り、栄養価も素材それぞれの食感も手作りフードに勝るものは無いと言っても過言ではないと思います。ペットの手づくりフードについては、人間の手作りレシピやお母さんの味のように1冊の本を書くことが出来る情報量です。たった20ページほどに収められた「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」では語りつくせないのは重々承知していますが、良い意味での手作りフードという用語やペットが手作りフードを与えてもらう権利を残して欲しかったですね。

それから、根本的な話ですが、フードの栄養バランスは科学的に証明されていると言われています。ですが、加工フードの域は出ません。私たちが毎日毎日栄養バランスの摂れたシリアルや缶詰を食べ続ける生活はどうでしょう。私は犬や猫の口や体の構造からも、噛み切る、引きちぎる、噛み砕く等、いろいろな食感による脳への影響も重要だと考えています。いろいろな食感に加え、それぞれの食材の持つ匂いや味も情緒に影響があると思います。なので、栄養バランスをメリットと強調している加工フードが本当に一番良いとは限らないということも知ってもらい、少し勉強すれば手作りフードが最も安全であることをまずはお伝えしています。栄養バランスのことは人間も同じで、毎日のバランスを考えながら食べている人は少ないと思います。ポイントで注意しないといけないバランスはいくつかありますが、その部分だけ気を付けて頂ければ大丈夫です。

まずは、今与えている加工フードを少し減らし、鹿肉と少量の鹿の内臓、骨を少量トッピングすることから始めてみてはいかがでしょうか。犬や猫が喜んで食べてくれるように、最初は加熱しても構いません。形状も細かい方が食べる可能性もありますし、犬や猫の歯の構造からしても、特に野菜や穀類はミキサーでドロドロにして与えることが重要です。

もし、どうしても加工のドライフードを与えたい場合は、ぬるま湯(30~35℃位)でしっかりふやかしてから与えてください。これは、ドライフードに関しての最低限して頂きたい、健康維持には必要な知識でもあります。

 

【鹿の匠 丹波】では生肉の安全性を保つ三つの管理体制があります。

1.捕獲後2時間以内に初期処理をする。2.「ひょうごシカ肉活用ガイドライン」に沿う施設で解体。3. マイナス20度以下で48時間以上冷凍保存することで寄生虫は死滅。栄養と鮮度を保つ保存環境にこだわります。

愛情こもった鹿肉の手づくり食で元気な毎日を過ごしてほしい。

 

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