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2025年08月11日

イチジク畑の進吉さん

悦子さんぶろぐ ~blog.8を更新しました。

 朝4時半、むくりと起きた進吉さんはトイレに行き、冷蔵庫からトマトと林檎を出し齧りはじめる。以前はそれをジューサーにかけて飲んでいたが、器具の掃除が面倒なのと、搾りかすが無駄だからとミキサーに変えてスムージーに。それでも器具の掃除は必須なのでついにはそのままを齧ることに。これが彼の朝食。プラスライ麦パン1枚を添え、なぜか梅干しも。

作業着に着替え、冷茶の水筒を持って家のすぐ下、EGドッグランの南隣にあるイチジク畑へ出ていくのが5時。そこでほぼ午前中立ち働く。200本の無花果の枝の誘引、固定。芽かき。毎日果てしない作業。8時半になると助っ人の藤本さんが出勤。黙々と二人で。

たまに私が覗くと、伸び上がったりしゃがんだりして枝の固定に余念がない。「この間の作業のやり直ししている」と言って誘引紐をくくり直していたりする。気温はぐんぐん上がって35℃を越える日も。それでも何か楽しそうに見える。実は進吉さん、5年前脳梗塞になった。幸い処置が早かったので目立った後遺症もなく生活できている。他にちょっと厄介な病気も抱えてはいるが、基本元気でこの7月に77歳、喜寿を迎えた。元気なのは5年ほど前から取組みはじめた無農薬での無花果栽培のおかげのように思える。

 無花果の実が日々大きくなってきている。販売はいつ頃から?と尋ねると、「2週間後くらいかな?」と。早朝まだイチジクの葉は朝露に濡れている。陽が山の端から顔を出すと汗も噴き出てくる。冷たいお茶を飲みながら作業を続行。

 私は向かいの畑で夏野菜のお世話。葉陰で隠れ、大きくなり過ぎた胡瓜を収穫。

これはキューちゃん漬けにするつもり。梅雨どきも雨は降らず、7月終わりの只今も降る気配がない。おまけに7月30日、丹波市は41.2℃という観測史上日本最高気温をマークし、大きく報道された。

イチジク畑は防草シートで覆っているので、土中の水分が保たれているのか、生き生きとした緑の葉が風に揺れる。私の畑はカラカラに乾いて朝晩の水遣りが欠かせない。

進吉さんも私もふるさと丹波に生きて、太陽を浴び、汗をかきながら無花果や野菜を育てる幸いを思うこの頃である。

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八月の無花果の実の臙脂色

    食べたい食べたいと鳴くムクドリよ

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  西の空半分だけの月が出て

       イチジク畑を静かに照らす 

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